エスユーエス(6554)のIPO新規上場情報

野村證券主幹事。京都本店、従業員1000人以上、設立1999年と若干オールド感あり。
事業の軸は「技術者派遣事業」で目新しさはないがAI活用を売りにしている。

事業が多岐にわたるので業績向上要因や今後の期待度をしっかりと見たいところ。

IPO的にはマザーズ・小型の判断。
9月とトップバッターは初値に有利か？

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

技術者派遣系企業でややオールド感も出てきており注目度はそれほど高くない。
ただ、ホームページ上などではAI活用をアピールしているがどう捉えられるか？

IPO日程としては9月の最初のIPOとなっておりIPO枯渇感は十分か？

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2017年9月度の連結予想EPSは164.98円。
想定価格2,220円から計算される予想PERは約13.46倍。

業績も堅調で技術者派遣系の企業と比べても割安感あり。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約9.37億円（想定価格ベースOA分含む）の小規模IPO、
上場市場は東証マザーズ市場。主幹事は野村證券。

公募売出比はほぼ公募によるもの。オファリングレシオも20％近くと適性水準。

大株主にはベンチャーキャピタルのジャフコの保有が見られる。
ロックアップは1.5倍で解除となるため、公開価格の1.5倍付近は意識されやすそう。
ストック・オプションも180円価格、約18万株と大量にある。
上場日には行使できないが、10月16日から行使可能と上場後約1ヶ月後と近いので意識されやすい。

初値では問題なさそうだが、上場後多少重たい雰囲気のある値動きになりそう。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

ホームページでは「朱雀」というマッチングAIを前面に推しているが、
実態は技術者派遣業か？派遣業種が多岐にわたり、強みが分かりにくいが安定感は感じる。

AIなど新技術的な変な期待はしないほうが良い気がするが、
派遣業として確かな伸びのある企業として期待したいところ。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

9月のトップバッターになるが、9月は話題性の高いIPOも後半に出てくるので、
そこそこの展開でスタートするような気配。
しかも分かりやすく、ベンチャーキャピタルのロックアップが1.5倍解除となるので、
まずは1.5倍の3,450円あたりの水準で初値が意識される。

小型感があり、供給も絞られているので欲しいところだが野村主幹事で当選困難。
かと言って過度な成長期待のある銘柄でもないので、ジリジリと株価を上げていけば成功IPOとなるだろう。
当たらないからB評価にしたいが、割安感などの評価も加えてA評価とした。

全体考察
総合得点は8点で、私のBBスタンスはA評価です