シェアリングテクノロジー(3989)のIPO新規上場情報

やや吸収金額大きいも８月上場は好都合。
業績の伸びは良いが、どのあたりで天井になるのか？疑問。
ライフサービスと「特化型メディア」の融合はそれなりに見かける気がして、新規性がありそうで、そこまで新規性がない部分も。

ただ、業績が伸びているのは事実なので、それなりに評価されて株価に反映されそう。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

8月上場のIPO、今年のIPOは6月以降分散気味で大型上場もなく、
資金が効率よく投入されやすい、時期的に自然と注目度は高まる。

中型だが、マザーネット系という見られ方はするか？

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2017年9月度の単体予想EPSは50.1円。
想定価格1,560円から計算される予想PERは約31.14倍。

成長性や事業内容が加味された仮条件設定で、割安感は感じにくい。
今後の急成長を内容から読み取れるか？で感覚が変わってきそう。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約21.5億円（想定価格ベースOA分含む）の中規模IPO、
上場市場は東証マザーズ市場。主幹事は大和証券。

公募売出比は半々。総計12,000枚とかなり多く公募取得期待は高まる。

既存株主にベンチャーキャピタルがみられ、特に25万株を有するV.C.にはロックアップがかかっていない。
他にもロックアップ自体が1.5倍解除なのでやや不安感は高い。
さらにストック・オプションの未行使残も計35万株と多め。価格は610円でそれなり。

吸収金額も大きめながら、さらに売り玉もたくさん見られている部分は不安材料。

しかしながらIPO好調で20億超え程度の吸収金額なら十分こなしている状況。
一旦の初値上昇は見られて、その後の動きに不安といったところか？

需給面からはプラス判断はしにくいと感じる。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

バーティカルメディア（特化型メディア）は流行り分野であり、ライフサポートと合わせることで
生活の需要に密着しやすい部分を狙っている。

業績は売上が伸びて、利益黒字反転後急上昇というのは良い形で、
今後は売上が伸びるほど利益に影響しそうなイメージは持てる。

愛知の企業あのでメインの「生活110番」の事業が、加盟店などどこまで全国浸透しているのが不明。
成長余地が見えない部分は、実際に使っている人の規模が分からないのが難しい。
「問い合わせ件数」は平成24年4000弱から5年で30万弱まで伸びている。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

まずは8月上場でマザーズ・ネット系・中規模、そして大和証券主幹事ということで、
公募当選のしやすさから初値売りまでの利益を得やすい銘柄ということで評価できる。

業績の伸びも良いが、特化型メディアなので恐らくパイの上限があるため、
どこが成長の天井なのか分からない部分が不安材料。
ベンチャーキャピタルなどの玉も多く、確実な売り圧力もあることを考えると長期的な判断は難しい。

事業に対する現状、上場規模もやや大きい気がするが、
そういうのを気にしていても仕方がない銘柄で、とりあえず多くの人に配分され初値好調となって欲しい銘柄。

IPOファンとしては8月にも期待がある銘柄があるだけで嬉しいところか？
とりあえず短期判断で、当選し易さを加味して評価はA評価に上げました。

全体考察
総合得点は8点で、私のBBスタンスはA評価です