ツナグ・ソリューションズ(6551)のIPO新規上場情報

人材派遣系に見えるが「パート・アルバイト」に特化した採用コンサル会社。
売上は順調に増加傾向、利益も急に伸び率が良い。

同時上場で10億規模だが、今年は6月上場が少ないので資金流入量を考えるとそこそこの初値をつけるか？

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

６月末の３社同時上場の一つ。
パート・アルバイトといった多くの人に生活に直結している企業なので知名度の点では上位か？

ただの転職とか人材系とは、少し違った仕組みという雰囲気がある点は評価できる。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2017年9月度の連結予想EPSは56.42円。
想定価格1,970円から計算される予想PERは約34.92倍。

直近の伸びはあるとは言え、減益の期もあることを考えると
やや見込まれた強気の価格設定で割安感は感じない。

人材系企業という見方なら、すでに上場企業も多く比較するとやや割高感も。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約10.1億円（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO、
上場市場は東証マザーズ市場。主幹事は野村證券。

公募売出比は売出比率40％で公募が多い。オファリングレシオも22.1％と普通。
既存株主にはベンチャーキャピタルは見当たらない。
創業者がリクルート系出身で上位株主にリクルートの名前も。米田事務所という社長関係会社？という名前も目につく。

ストック・オプションの発行はやや多く334円価格。まぁ、このあたりは報酬として仕方ないと見るか？

3社同時上場ながら10億規模ならなんとか需給面はこなせるところ。
一先ずはIPO活況の今では、需要過多で好発進となりそう。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

ざっくりとホームページや目論見書を見た感じでは、サービスも期待感（就職市場への社会的な貢献）があって、
業績の伸びもあるところは評価したいところ。

人材や就職系企業は上場企業も多く、お金になる業種というのも感じる。
またパート・アルバイトに特化することで、特徴を出している点は評価。
ただし一つの仕事の単価が低そうと感じ、このあたりをどうクリアしているのかが気になる。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

デメリットから書くと3社同時上場で、価格設定にやや割高感を感じる部分。
また野村證券主幹事なので、個人投資家が手に入れるチャンスが少ない。

ただ、マザーズ上場でしっかり売上の伸びなども見られて上場となれば
それなりの期待感が出てくる。業種としても労働市場改善で気になる部分もある。

初値好発進となりそうだが、とりあえず上場後の時点では期待感で割高の株価となりそうで
その後の動きには注意したい銘柄という印象。

全体考察
総合得点は7点で、私のBBスタンスはB評価です