Fringe81(6550)のIPO新規上場情報

ネット広告関連で野村證券にしては吸収金額10億以下と小型。
次期（5期目）から黒字反転予想、売上は好調に右肩上がり、5期目はほぼ横ばい。

深掘りすると業績の動きに納得いかないものもあるが、小型IPOでネット系なら期待感で初値上昇か？

既存株主をみると大手通信・広告からのベンチャー系のイメージ。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

思いの外、数が少なくなった6月上場のマザーズネット系（アドテク系）。
人気業種で高い成長率となれば、それなりの初値高騰や注目を集めそう。

社名もなんとなくかっこいい。むしろカッコつけかもしれないが・・・

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2018年3月度の単体予想EPSは84.13円。
想定価格2,070円から計算される予想PERは約24.6倍。

成長性を加味されているが、前期までは赤字だった企業。
さらに売上の伸びは鈍化しており、予想利益が問題ないかが難しいところ。
PER50倍ぐらいの分野ではあるが、割安性からは評価しにくい。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約6.19億円（想定価格ベースOA分含む）の小型IPO、
上場市場は東証マザーズ市場。主幹事は野村證券。

公募売出比は売出が若干多い程度。オファリングレシオがかなり低く抑えられ流通量を下げている。
公募株に希少性は出るが、ベンチャーキャピタルの保有も多く上場後の売り玉に注意。

既存株主には大手広告系のV.C.の名前が並ぶ。ここらは業務上関わり合いもあるようだが売り抜けもあるだろう。
ストックオプションも200円価格で約15万株あるなど、若干の売り圧力は感じる。

野村主幹事で10億以下の規模でマザーズ上場なら、
基本は上場後希少性が高く、初値は伸びやすい。

需給面では初値は問題なしと感じ、一方値が上がって落とし所が難しい。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

ネット広告系だが、強みとしては大手V.C.にものっているドコモ・電通・TBSなどの既存の顧客データを
扱える部分が強そう。見込み客に最適な広告出稿で効率化と最適化を図れそうだ。

単なるコンサル系ではなく、技術開発もしているので新たなアドテクの開発を期待できるか？というのもある。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

連続赤字から黒字転換で上場。株主に大手企業のベンチャーキャピタルがいることから
とりあえずは出資して上場ありきで進んでいるところがあるのは感じられる。

その為、業績予想に関しては不安点な部分があるが、
上場時に関しては吸収金額も小さく、需給面で初値高騰を予想。

ただ、主幹事は野村證券。個人で手に入れるのには難易度が高く、あまり楽しめないIPOという印象。
仮条件の大幅引き上げで、上場時からの参加者はますます不利な展開に・・・。

全体考察
総合得点は8点で、私のBBスタンスはA評価です