ＫＨネオケム(4189)のIPO新規上場情報

吸収金額500億規模、化学セクター。みずほ証券主幹事。コア技術は『オキソ反応（ヒドロホルミル化反応）』

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

社名のKHから分かるように前身は協和発酵ケミカルで投資ファンドの売出案件。
規模も大きく基本的にはIPO初値を意識するなら手を出してはいけない銘柄。

悪い意味で注目度は高いかもしれない。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2016年12月度の連結予想EPSは147.27円。
想定価格1,670円から計算される予想PERは約11.34倍。

類似企業の比較ベースで出した精一杯の想定価格に見える。
業績が全く伸びていないので、この価格帯で売り出し株を買う人はいるのか？

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約507億円（想定価格ベースOA分含む）の大型IPO、
上場市場は恐らく東証1部か？主幹事はみずほ証券。

売り出し比率90％程度の売り出しIPO。また投資ファンドからかなりの放出量となる。

ベンチャーキャピタルからの出資が上位陣を占める。多くが売り出しに回るがそれでもまだ保有株は多い。
ストック・オプションは割合こと多くはないが550円行使価格で行使可能。
これを見ると伸びていないのに上場して、しかも安く行使できる株まであるというマイナス面だらけ。

需給面で見ても厳しく、情勢を見れば株価1,000円を切っても何ら不思議はない。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

12月の予想配当で46.5円となっており想定価格でもて配当利回り3％程度までなる。
ただ、売上推移を見ても成長の見込みが無いので、いつこの配当も消えていくか不安。

長期的に見ても魅力に薄いとなれば、誰がこの株を買うのか不思議に感じる。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

いろいろな角度から見ても魅力を感じない銘柄。
ファンドの売り出し案件、セクターが化学、業績も下がり基調・・・。
何を根拠に買えば良いのかがわからない。

仮条件は下限を約2割引きまで下げてきた。仮条件下限で決まって、公募同値ぐらいになれば御の字のIPOか？
オークネットが上場中止になりつつ、ここは行ってまえで上場するんだと言うイメージ。
結果は下駄を履くまで分からないが、汚点を残さないでいただきたい・・・。

全体考察
総合得点は2点で、私のBBスタンスはD評価です