イードのIPO新規上場情報

リサーチ系企業、メディアサイト豊富。
業績は緩やかな伸びだが、認知度はそこそこあると感じる。
3月上場で被ることで分散されたら狙い目。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

Webメディア事業としては、そこそこの知名度もあり実績もあるため注目度は高め。

他ジャンルに展開している点も、リスク分散という意味では悪く無いと感じる。
逆に何でも手を出していくイメージになり強みにかけてくる部分もある。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2015年12月度の連結予想EPSは71.05円。
想定価格1,400円から計算される予想PERは約19.7倍。

業績としては既に安定的に増加推移となっており、
PERでの業者間比較としては、20倍を切って平均的イメージ。
割安とも割高とも言えず、妥当設定と言いたい。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約15.2円（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO、
上場市場は東証マザーズ。主幹事は野村證券。

想定価格が低めのため、株数的に多いイメージ。
また公募よりも売出が多い。

ベンチャーキャピタルの推定保有株数は1,994千株ほど。
筆頭株主がV.C.なのを含め大株主にV.C.が連なる。
代表が5％以下の株しか持っていないという、殆ど企業勢で作った会社模様。

ロックアップは90日掛かっているが1.5倍で解除となるので注意。
株主構成的に売出きらなかった部分を今後売る要素は十分にあり。

・ストックオプションの未行使残高の状況

総会決議　　対象株数　行使価格　行使期間
06年3月　　59,600株　375円　08年4月～16年3月
07年3月　　37,100株　500円　09年8月～17年3月
12年2月　213,900株　380円　14年7月～22年7月
13年6月　　55,600株　400円　15年7月～23年6月
14年9月　　28,800株　520円　16年11月～24年9月

ストックオプションも約310千株が上場後すぐに行使可能。
行使価格も十分安くこちらも行使してくるのではないか？
数はパーセンテージで見れば、影響はそれほど大きくない。

需給面で見ると売り側の要素が強烈。
特に株主構成などを見返すと、この会社に愛着がある人は少ないイメージに感じるがどうか？

ただし人気企業なので、公開後参加者も多そうで、
上場を機に株主が大きく入れ替わる形か？

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

Webメディア運営など、多くの人の目に留まるコンテンツを多数、擁している。
魅力という点では、若干成熟感があるのが残念だが、
まだまだ成長余地のある業種で、期待される部分も多い。

ただ、この分野の上場企業も、多くなってきた印象。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

人気業種だが株主構成が気になってしまう。
公開価格の1.5倍を超えてからは大株主のさじ加減次第の印象。

また連日上場や3社同時上場も重なるため、案外初値は抑えた傾向になるかもしれない。
結局は程よいところに決着を迎えるか？
初値値付け以降は、市場がこの企業をどのような目線で見るかが株価推移の鍵になりそう。

全体考察
総合得点は8点で、私のBBスタンスはA評価です