エランのIPO新規上場情報

寝具等提供サービスで急成長、全国展開を進めている。業績の伸びはいい。介護関連系となりそう。
ただ事業内容が上場企業規模なのか不透明。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

事業としては介護関連ということで若干の注目度はありそうだが、
ビジネスモデルにそれほど特異的なものも見当たらない。

また地方銘柄という点もマイナスで、注目度は低いと感じる。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2014年12月度の単独予想EPSは81.02円。
想定価格1,620円から計算される予想PERは約20倍。

若干の成長性は認めるにしても、業種的にやや割高な価格設定と感じる。
さらに仮条件を上げてきているため割高感がされにでる。

予想配当も5円と、こういった業種であれば1％以上、せめて10円単位で欲しいところか？

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約18.9億円（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO、
上場市場は東証マザーズ。主幹事は野村證券。
マザーズ案件としては大きめ。

公募売出比は半数づつで特徴的なものはない。

ベンチャーキャピタルの保有が見当たらない。
業種的にもVCサポートなしで何とかなりそうで、介護関連の隙間をうまく攻めたことが上場までつながったと見る。
大株主にはほぼロックアップあり（90日間）

・ストックオプションの未行使残高の状況

総会決議　　対象株数　行使価格　行使期間
12年9月　55,000株　175円　14年11月～18年11月
13年9月　20,000株　260円　15年11月～19年11月
14年4月　60,000株　360円　16年5月～20年5月

行使価格は安いが上場後すぐに行使できないものを含めても少なめと感じる。

上場後の売り側はあまり意識しなくていいが、売り出し半数で
すでに結構な株価なので買い手不足にもなりそうな予感がする。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

介護関連ではあるが、蓋を開けてみるとレンタルサービス業。
やろうと思えば大手などが参入すればより良いビジネスも提供されそうな気がする。

テーマ性と現在の伸びから、何か魅力を感じるものがあれば買っても良いかもしれない。
個人的には魅力を感じる部分はなかった。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

地味銘柄ながら規模の大きさ、割安感もあまりない。
さらに野村證券主幹事ということで個人で公募参加の妙味がないとなれば
微妙銘柄の判定となる。

ちょっとIPOが重なる時期なら危ない銘柄と感じる。
とはいえ11月のIPOも日取り的によく10～20％程度の初値上昇を見込む形か？

全体考察
総合得点は5点で、私のBBスタンスはC評価です