リアルワールドのIPO新規上場情報

クラウド事業ということだがいわゆるポイントサイト
売上は増加傾向の中、利益は縮小気味。
若い企業でマザーズ・ネット系は評価できるが、個人的にはやや下火感が出ている中の上場は気になる。
想定価格が変に期待感を考慮した値になっていないことを期待したい。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

ネット系、クラウドサービスということで注目度は高い。

基本的には小遣い稼ぎなどが出来る事ができる事を特徴に
会員の消費動向をクラウド的に扱えることが強み。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2014年9月度の連結予想EPSは45.12円。
想定価格2,530円から計算される予想PERは約56.1倍。

仮条件は上げなかったら想定価格がやや織り込み過ぎか？

売上はまだ増加傾向なので、今後増収加速を期待してだろうが、
個人的には此処から先の期待感では買いにくいと感じる。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約14.2億円（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO、
上場市場は東証マザーズ。主幹事は大和証券。

公募売出比、ほぼ同数程度。若干公募が多い程度。

ネット系ベンチャーらしくベンチャーキャピタルの出資率は高い。
推定保有数は554.5千株、そのうち売出に一部、残りはロックアップ対象。
ロックアップは90日、または発行価格の1.5倍で解除となる。

1.5倍価格は大きな目安となるだろう。

・ストックオプションの未行使残高の状況

総会決議　　対象株数　行使価格　行使期間
12年8月　47,500株　900円　14年8月～22年6月
12年8月　　9,300株　900円　15年8月～23年6月

ストック・オプションは56.8千株と少なめ、影響は軽微にとどまると見る。

V.C.の売り玉は1.5倍価格で確実にありそうと見ておいたほうが良いか？
それを見越して買いにくさも出てくるため1.5倍価格を超えたら積極的には攻めにくい傾向。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

クラウドテーマのネット系企業ということで人気化しそう。
会員数の増加発表などのIRをテーマに上がる可能性あり。

ただし個人的には頭打ち感、飽和感もありやや出口目的の上場と感じる。
自社で似たようなサイトを３つも運営しており、新たなビジネスモデルの構築が望まれる。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

荷もたれ感のないIPOだが、前日のロックオンのほうが軽量で魅力あり。
またV.C.の売り玉も気になることから1.5倍価格がかなり意識されそう。

やや値ガサなので1枚あたりの利益は高くなりそうだが深追いはほどほどにしたい。
欲張った想定価格が上場後の足かせにならないことを期待したい。

全体考察
総合得点は7点で、私のBBスタンスはB評価です