ＨＡＮＡＴＯＵＲ ＪＡＰＡＮ(6561)のIPO新規上場情報

韓国大手旅行会社の日本法人上場。
東京オリンピックに向けて日本への外国旅行者は増えているところで今しばらくの需要は高い。
業績も好調でイケイケ上場か？

規模の大きいマザーズで、この銘柄まで上場時まで資金が回るか？が初値の焦点。

普段IPOが当たらない人は、この銘柄の正しい判断で攻めるかによって成績が変わってきそう。

通訳案内士の資格を持っている身としては、こういう企業は日本の文化を正しく伝えてなさそう（高い商品をバスツアーで売りつけてそう）で嫌なんだが、儲かってるなら仕方ないのか？

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

マザーズ大型で韓国企業の日本法人の日本市場上場となる。
ややイケイケ上場感が拭えないのと、日本市場ではネガティブに注目されそうで不安。

また旅行会社系は「てるみくらぶ」の問題などが明るみになって、まだ記憶に新しい。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2017年12月度の連結予想EPSは107.84円。
想定価格2,580円から計算される予想PERは約23.92倍。

旅行会社系で比較すると成長加味では割安感はある。
ただし、仮条件を激下げしており人気の無さを露呈。

強気になれない事情が感じ取られる。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約75.6億円（想定価格ベースOA分含む）の大型IPO、
上場市場は東証マザーズ市場。主幹事はみずほ証券。

マザーズ上場にしては吸収規模が大きい。胡散臭さも漂う。

公募売出比は２：３程度、ただ枚数が多く総計25,000枚程度。

既存株主には韓国親会社が筆頭の他、韓国人の名が並ぶ。仲良く売り出している印象。
ロックアップは90日で価格による解除要件はない。
またストック・オプション制度もない。悪くはないが異質感も感じる。

マザーズで50億を超える規模、買い圧力が他のIPOと分散された時、
ここを好んで買う層が見えにくい印象。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

連続増収増益で伸びを感じるのと、東京オリンピックまでの需要は大きい。
ただ、韓国からの訪日需要というのは最近の情勢から見てこれ以上伸びるのかは疑問。

また、ホームページを見ても日本人からはビジネスについて分かりにくい部分がある。
個人的にはもっと日本の大手旅行会社が本当は頑張る必要があるのに緩い企業体質なら残念という印象。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

新規承認から判断に非常に迷いそうと感じていたが、
仮条件の大幅引き下げがさらに胡散臭さを加味させた。

何らかの事情というか、需要の無さを露呈したと判断。
もともとマザーズでは規模が大きいことから初値向きではない。

敢えて突撃するほど期待しない方が良いという最終判断。
初値は公募価格付近ということで、パス案件として切り替え。

全体考察
総合得点は3点で、私のBBスタンスはD評価です