ファーストロジックのIPO新規上場情報

収益物件のポータルサイト運営。
業績はそこそこ伸びが良い。
マザーズで若い企業ということで出足の発進は良いか？同日上場で名前が似ているので注意。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

同日上場にファースト兄弟となる。どちらもマザーズで混同しやすく注意。
こちらは不動産投資のポータルサイト運営で、
トレンドと技術の両方で利益を出していて注目度が高い。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2015年7月度の単独予想EPSは45.22円。
想定価格1,770円から計算される予想PERは約39.1倍。

数値的にはやや織り込まれた数字、ただし同業比較でもPERの高めの類似企業が多く。
上場時としては、この程度は評価されて良いだろう。
問題点は、不動産投資の見直し環境がいつまで続くか・・・

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約13.6億円（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO、
上場市場は東証マザーズ。主幹事は大和証券。

中規模IPOだが、同日に大規模マザーズ上場があり足を引っ張られそう。

ベンチャーキャピタルの推定保有株数は700千株程度。3位4位の株主で１１％程度を占める。
ロックアップの対象で90日間、1.5倍で解除となる。
その他ロックアップは社長に掛かり、2位の株主は自己株式となっている。

・ストックオプションの未行使残高の状況

総会決議　　対象株数　行使価格　行使期間
05年12月　　1,000株　2.5円　05年12月～15年12月
06年6月　340,000株　2.5円　08年7月～16年6月
08年4月　　10,000株　50円　11年5月～18年4月
08年4月　　10,000株　50円　11年5月～18年4月
08年4月　　　3,000株　50円　11年5月～18年4月
09年6月　　10,000株　60円　11年6月～19年6月
09年6月　　　9,000株　60円　11年6月～19年6月
10年9月　　14,000株　60円　12年10月～20年7月
14年4月　　28,000株　200円　16年5月～24年4月
14年4月　　29,800株　200円　16年5月～24年4月

総数は454.8千株。

需給面ではやや注意が必要かと感じる。
公募割れするような銘柄ではないが、かと言って初値高騰も望みにくい環境。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

不動産投資のちょっとしたブームもありやや人気化しそうな業種。
ただし魅力の点では、似たようなポータルサイトもあるなかやや薄い部分もある。

現状が最上点にならないように対策を打ちたいところだが時流の変化があった時に対応できるかが課題。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

リートなどの状況を見ても不動産投資が見直されている状況で、
現時点での上場が一番良いと見る。その為、公募取得ではお得であろう。

やや売り圧力もあり、同日上場も加味すれば急騰ではなく1.5倍ぐらいで落ち着く初値かもしれない。
かといって需給妙味だけでセカンダリーもあまり推奨したくない銘柄。

全体考察
総合得点は7点で、私のBBスタンスはB評価です