ＳＨＩＦＴのIPO新規上場情報

軽量IPO、情報通信系、売上急上昇。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

東証マザーズ上場の軽量IPO。業種も情報通信（ソフトウェアテスト）ということで悪くない。
ただテストとなると表に出てこないので地味な感じがあり提携先次第のイメージは拭えない。

注目度はそこそこといったところか？

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2015年8月度の連結予想EPSは62.06円。
想定価格1,210円から計算される予想PERは約19.5倍。

本年度に入り黒字化？売上の伸びを含めて利益の伸びも良いので
そこそこの将来性も含めれば妥当な価格設定か？

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約7.23億円（想定価格ベースOA分含む）の小型IPO、
上場市場は東証マザーズ。主幹事は野村證券。

公募売出比は１：４で売り出しが多い。

ベンチャーキャピタルの保有数は570千株ほど、そのうち100千株は売り出しに。
その他、大株主の三井物産の保有株は全て売出（270千株）。
V.C.にはロックアップあり90日間（1.5倍で解除）

1.5倍価格は気にしておきたいところ

・ストックオプションの未行使残高の状況
総会決議　　対象株数　行使価格　行使期間
 11年1月　308,000株　　50円　13年1月～21年1月
11年9月　　60,000株　250円　13年9月～21年8月
13年3月　12,500株　1,000円　15年4月～23年3月
14年7月　　41,800株　1,500円　16年8月～24年7月

大量に50円の行使価格が存在する。308千株の売り玉には注意したい。

なんとなく売り出しが多い点、ストックオプション条件の面を見ても
上場で売りたい玉が多いのは分かる。安心はできない。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

テストでは信頼性も重要なので、業種では上場メリットはありそう。
ただしなんとなくだが、保有株主の売りたさが見えるのも気になる。

上場後はマザーズの成長株として多少の注目度があるので良いが、
先々の展開を見ると、大事な事業だが安扱いされそうな不安がある。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

IPOの初値発進としては事業内容や規模、上場市場などを合わせて高条件がそろう。
ただし長期的には売り出し数の多さやストックオプションの条件など、
既存株主の売り抜け感があるのが不安点。

テストは需要はあるけど地味なんですよね。
なんというか自動車産業で言う下請けのようなイメージが残念。
無くてはならないけど上流にうまく使われてしまうような・・・

全体考察
総合得点は7点で、私のBBスタンスはB評価です