ライズ・コンサルティング・グループ(9168)のIPO新規上場情報

サンライズキャピタルによる売出IPO。売出株式比率：99.0%、オファリングレシオ60％弱と大放出。

同ファンドの売出IPOでコンサル系は「ベイカレント・コンサルティング」がある。その他、「AB&Company」「ライフドリンクカンパニー」など。いずれも上場初値は不調。

しかしベイカレント・コンサルティングはその後テンバガー達成しており、同じコンサル系経営の手腕が評価されるか？

ストック・オプションも多く売りて優勢。主幹事野村證券ということでうまく売りさばくか？

業績堅調。価格設定は野村證券にしてはこのところのイグジットIPOの状況を見てか控えめにしている。長期ならという第一印象。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

サンライズキャピタルによるイグジットIPO。
ファンドのイグジットIPOは７月末から連敗（公募割れ）続きとなっており悪い意味での注目度が高い。

９月中旬で上場タイミングは悪くないのだが、そういうタイミングも関係なく公募割れ続きなため
下手に期待するのは避けたいところ。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2024年2月度、連結予想EPSは44.02。
想定価格850円から計算される予想PERは約19.31倍。

業績は堅調で価格設定は普通。
ベイカレント・コンサルティングをお手本に伸びるとしたいところかも知れないが、
上場時点では評価されないであろうから、やはり割高感がある。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約123億円（想定価格ベースOA分含む）の大型IPO。
上場市場は東証グロース市場。主幹事は野村證券。

売出株式比率99%とほぼ売り出しのイグジットIPO。オファリングレシオもかなり高い。
売り出すファンドはイグジット実績の多いサンライズキャピタル。公募割れ銘柄が多い（その後、株価が上がることも多い）。

ロックアップは90日で価格解除なし。上場後の売り圧は少なめ。
ただしロックアップ解除後の追加売り警戒感は強そう。

ストック・オプションの未行使残は上場時参入約115万株。行使価格100円・163円。
ストック・オプションの値段を見ると公開価格に食指が動かない。

買いが少なくなりそうなIPOで、吸収金額はそれなりに多い。
需給面はかなり悪い印象。主幹事の買い支えの争いになりそう。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

ファンドのイグジットIPOは公募割れ続きで非常に印象が悪い状態。
その中でも次々に似たようなIPOを上場させてくるのは主幹事証券に不信感も。

コンサル系のIPOは少し前はやたらと高PERで高く見積もったものが多かったが、最近は落ち着いている。
それでもベイカレントのような後々伸びる銘柄は少なく、あまり魅力はないと見ておきたい。

また結局は人材によるビジネスということで、魅力を感じられるポイントが少ない。
特徴としては「Hands-on Style」で顧客に100％コミット伴走スタイル。コンサルのライザップみたい（ライズって社名だし）。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

この手のIPOでもたまには初値が公開価格を少し上回る程度の銘柄も出てくるので、
C（４）評価を続けてきたが、さすがに今の地合いを考慮すると最終D評価とする。
基本はパスして様子見したい。初値がプラスになったとしても微増レベルに見えるので旨味が少ない。

主幹事の野村證券がどのように捌くのか、外から見てる方が楽しいIPOと言えそう。

全体考察
総合得点は3点で、私のBBスタンスはD評価です