ｔｒｉｐｌａ『トリプラ』(5136)のIPO新規上場情報

宿泊施設向けのDX化サービス。予約システムからチャットボット、決済、マーケティングまで請け負う。今後はさらに機能を拡充予定。

赤字継続で黒字化見込みでの上場。コロナ禍でも売上増加は特筆すべきか？

アフターコロナ、インバウンド復活模様で、上場時期はかなり旬といった印象。初値的にはVC豊富で1.5倍ロックアップ解除が目安になりやすい。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

全国旅行支援策などを含めて、これから需要復活が望まれる分野。
旅行DXとしてコロナ禍でも伸びていたのは評価したい。

分かりやすい注目度の高まりはIPOの初値には効いてきそうで、
普通に注目度の観点からはプラスと見る。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2023年10月度、単体予想EPSは36.02。
想定価格640円から計算される予想PERは約17.77倍。

仮条件はかなり強気で上限で想定価格の25％増し。
それでも黒字化してこれからの成長性を考えると十分評価出きる状況。

情報通信系でここまで伸びていれば割安と判断して良さそう。
予想PER3桁とか尋常じゃない想定価格の時代もあった。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約7.57億円（想定価格ベースOA分含む）の小型IPO。
上場市場は東証グロース市場。主幹事は大和証券。

売出株式比率35.9%で公募のほうが多い。オファリング・レシオは標準範囲。

ベンチャーキャピタルからの出資がかなり多く、ロックアップも1.5倍で外れるため。
公開価格の1.5倍の売り圧はかなりありそう、今回仮条件強気で公開価格の1.5倍も高くなる。

ストックオプションの未行使残もボリューム多め。価格帯は260～625円で260円が多い。
こちらも一定数の売り圧として意識したい。

まず初値形成での需給面では軽い案件で問題なし。
初値後の動きはやや売り圧のきつい銘柄となるが、普通にロックアップ解除して、
VC売りを熟しながらの勝負になりそう。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

単純にこれから旅行DX関連は需要増加の伸びしろが予想される。
またここは多言語対応や決済システムなども入っていてインバウンド需要も取り込みそう。

普通にこれからさらに利益が出そうな事業となっていて期待ができる。
上場でVC勢などのイグジットはあるが、上場後も普通に期待できそうではないか？と感じる。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

事業内容が単純明快に伸びそうと分かるのは初値に良い傾向で、
普通にブックビル評価としては欲しいのB評価で問題なさそう。
上場後の売り圧関連では1.5倍の壁が大きそうで800円x1.5倍の1,200円が目処となるか？

地合い次第だが11月の下旬はそれほどIPOの数も多くなく、
注目されやすい事業となると1.5倍の壁を普通に超える初値もありそう。

一方、反対に地合いの悪化によって1.5倍の抵抗線が意識されることで1,000円ぐらいで落ち着いてしまう場合も、
いずれにしても公募株に損はないのでとりあえずブックビルは全力で行きたいところ。

全体考察
総合得点は7点で、私のBBスタンスはB評価です