アピリッツ(4174)のIPO新規上場情報

20期になる企業にしては吸収金額、時価総額が小さいプラチナチケット系IPO。
需給面で初値高騰期待感が強い。

売上は若干伸びている程度で、利益は不安定。そのためジャスダックスタンダード上場か？業種にしては価格設定に割安感がある。

初値的には鉄板IPOだが、公募株ゲット期待がかなり薄い。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

Webソリューション事業で何でも出来る一括受託が特徴。
オンラインゲーム開発などもあり、ネット関連で多彩。

ジャスダック上場だが、小型ネット系でマネーゲームの展開にはなりやすいそう。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2021年1月度、連結予想EPSは98.74円。
想定価格1,180円から計算される予想PERは約11.95倍。

成長は緩やかだが手掛けている事業は、同業他社では高PER常連の業種。
ややびっくりするほど割安条件に思えるので、弱気の理由は考えておきたい。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約3.25億円（想定価格ベースOA分含む）の小粒IPO。
上場市場はジャスダックスタンダード市場。主幹事はみずほ証券。

売出株式比率20.8%と公募が多く、公募売り出し総数2400枚のプラチナチケット。
オファリングレシオも標準範囲内。

ベンチャーキャピタルからの出資はごくわずか。ロックアップはかなりきつめ。
株主にはサイバーエージェント代表の藤田晋などの名も見られる。

ストック・オプションの未行使残はほどほどにあるが、行使価格が1200～1300円になっているなど
公開価格の株価ではまだまだ安いと考えられる内容。

プラチナチケットで需給は最強レベルと言って良さそう。
狙いをつけたお好きな方は一気買いも考えていそうな需給状況。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

Webの総合商社みたいな感じで魅力はあるが、20期を超す状況でやや安定的な業績なのは気になる。
上場することで心機一転1年生として期待がかかる部分はありそう。

上場時の株価が他のIPOに比べて、非常に安く見積もられているのも魅力が高いが、
裏目に考えると何か不安要素があるのか？と勘ぐってしまう。まぁ、投資するならリスク・リターンで魅力的に見える。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

超プラチナチケット系のIPOが、見立て的に割安感満載ででてきた注目IPO。
Web系でなんでも屋だが、その分、新味に欠ける（突飛の特徴的な部分がない）ところが唯一の欠点か？
それでもWebなんでも屋の特性を活かして、今後他社にはない独創的なサービスは産み出すことはできそう。

需給面も最強レベルでびっくりするほど欲しいIPOだが、
枚数が少ないため公募当選が困難。
指を加えて公開日を待つ人が多くなりそうで、初値は高騰しやすい環境が揃っていそう。

全体考察
総合得点は9点で、私のBBスタンスはA評価です