アララ(4015)のIPO新規上場情報

想定仮条件（1,300円～1,470円）。
事業の柱は２つで「キャッシュレス決済サービス」「メッセージングサービス」。どちらもDX関連として見られそう。

キャッシュレス決済は国策テーマ性も高く、今後の伸びも期待できる。また決済システムと支配しようとしているのではなく、各サービス向けにカスタマイズできるのが特徴で導入されやすい（現金主義のスーパーなど）。


ベンチャーキャピタルやストックオプションなどの売り圧力は高め。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

政策テーマ性の高いキャッシュレス事業。
スーパーなどでも独自のキャッシュレスシステムとして受け入れやすい。

11月のスタートIPOとなり、上場時期でも注目度の点では評価が高くなりそう。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2021年8月度、単体予想EPSは36.78円。
想定価格1,385円（仮条件の中心値）から計算される予想PERは約37.66倍。

売上の成長はそれほど感じられないが、利益は伸びている。
同業種とのPER比較では割安感あり、展開が個別対応のため大躍進が難しめという印象か？

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約12.6億円（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場は東証マザーズ市場。主幹事はSMBC日興証券。

公募売出し比率はほぼ半々。オファリングレシオは低めの標準レベル。

ベンチャーキャピタルからの出資は散見されて、売り圧力のボリュームはそこそこあり。
ロックアップがあるがいずれも1.5倍にて解除ということで売り圧は覚悟。

ストック・オプションの未行使残のボリュームも大きめ。
行使価格が270円程度でべらぼうな低さではないが、こちらも売り警戒しておきたい。

上場後の売り圧力はそこそこ観測される。
公開価格では買い優勢だろうが、問題はどこが高値の落とし所になるかというところか？
セカンダリー勢はリスクを感じつつ攻めることになりそう。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

キャッシュレス事業はこれからまだまだ伸びそう。こちらは連携してメッセージングサービスなども行っている。
地元スーパーなどでもSNS連携、キャッシュレス連携といったサービス変化が見られることからこれから伸びそう。

ARやブロックチェーンといったこれからの技術のキーワードも事業に見られることから、
上場後の新規事業にも期待が高まる印象。個人的には後々も応援したい。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

マザーズの成長企業ということで評価が高くなるIPO。
総合的にA評価としたい。

懸念点はベンチャーキャピタルの出資が多い点とストック・オプションだが、
それも上場後の高値での売り圧力警戒というところで公募株の魅力は変わりない。

地合いの変化が激しくなりそうな上場タイミングだが、
影響を受けたとしても初値プラスを前提に高騰か、やや高騰程度に落ち着くかあたりになりそう。

幹事証券にネット証券も多く、是非手に入れたいIPO。
決して上場日に「あらら↓」とは言わせない。

全体考察
総合得点は9点で、私のBBスタンスはA評価です