INCLUSIVE(7078)のIPO新規上場情報

一昔前は花形IPOだったアドテク系企業。しかし最近は頭打ち感があって上場銘柄が伸びない状況が続く。

マザーズ上場で吸収規模もそれほど大きくなく割高感もなければ、そこそこの初値はありそう。

しかしながら上場ラッシュ中では、注目度に薄くなっている業種の銘柄は期待しない程度のほうが良い。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

一昔前までは花形IPOだったネットアドテク企業。
最近は新規性も感じず見劣り感もするが、12月のIPOの中では比較してよく見えるか？

前年度12月のIPOで似たようなポートが厳しい結果だったのが記憶に新しい。
3社同時上場だったが1社上場中止になったことで資金分散影響は少し免れそう。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2020年3月度、連結予想EPSは93.74円。
想定価格2,290円から計算される予想PERは約24.43倍。

吸収合併で伸びているように見えるが、成長度合い不透明。
価格設定的には同業種比較で適正価格も、やはり仮条件で割安感を演出してきた。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約11.1億円（想定価格ベースOA分含む）の小型～中型IPO。
上場市場は東証マザーズ。主幹事はみずほ証券。

公募売出比はほぼ半々。オファリングレシオもごく標準レベル。
ベンチャーキャピタルからの出資は見当たらない。
既存株主へのロックアップは180日ときつめ（価格解除なし）

ストックオプションの未行使残もそれほど行使価格が低いわけではないので仕方のないレベル。

10億規模のIPOなら上場ラッシュ時でも需給面で問題ないか？
前年度のポートは需給が崩れた状態で50億強という吸収金額だった。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

一時期は花形IPOだったアドテク関連も、今はやや天井の雰囲気で新規性に乏しい。
こちらはアプリ開発など、複数の会社を吸収合併して規模拡大を図っている。

特段新たな技術力を感じないのが、やや魅力にかけてしまう点か？

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

需給面で見てとりあえず初値プラススタートまでは買いが集まりそうな銘柄。
仮条件で弱気に割安感を見せたことで、しっかりとした初値結果を期待したい。

ただ、似たような業種のポートが昨年の12月の同じ時期に公募割れとなったように、
やや天井気味の事業で、これからの成長性が感じづらい。
今回は公開価格にその点が反映されそうなので、酷い結果にはならない印象。

あまり初値に期待しないものの、他の銘柄と比較して需給面の良さから参加したい。
枚数的な当選妙味も含めてC評価としたが初値プラス期待としてはBレベルで考えたい。

全体考察
総合得点は5点で、私のBBスタンスはC評価です