ＨＣＳホールディングス(4200)のIPO新規上場情報

SBI証券主幹事。「HCS→日比谷コンピュータシステム」。ERP（エンタープライズ・リソース・プランニング）事業。

古くから事業展開しているように取引相手先も固そうなところが多そう。逆に言うと今後は化石化気味のシステムも最近のものへ乗り換える需要対応が多いか？

今までの付き合いの「コネ」的なところで、新規システム対応も受注されそう。

IPOスペック的には初値期待できるが、やはり過密上場スケジュールと同時上場の影響がどこまで？

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

SBI証券主幹事のジャスダックスタンダード上場銘柄。
企業向けの統合基幹システム導入企業はIPOでは根強い人気。

HCSは「日比谷コンピュータシステム」の略で、付き合いの長い企業が採用していることが多そう。
上場日は４社同時で評価は高いが、買い分散の影響は意識したい。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2022年3月度、連結予想EPSは94.33円。
想定価格1,730円から計算される予想PERは約18.34倍。

業績はジャスダック上場らしく安定推移の上昇気流で、
公開価格にはディスカウント感がある。下値も固そうだ。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約12.5億円（想定価格ベースOA分含む）の小型～中型IPO。
上場市場はジャスダックスタンダード市場。主幹事はSBI証券。

売出株式比率42.9%で、若干公募が多い程度。オファリング・レシオは高めの標準範囲。

ベンチャーキャピタルの保有は5％程度で少なめ（ロックアップは90日or 1.5倍）。
その他、大株主には関係会社らしき名前が多く、簡単には上場後も売らなそう。

一方、ストック・オプションの未行使残が多く45万株ほど、価格は813円。
全数が行使期間に入っている。

需給は特に悪くないが、それほど派手な銘柄ではないので買い圧力が同時上場の他銘柄に移り、
初値は案外早めに決まることは考慮しておきたい。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

IPOでは人気の高いSI事業。ジャスダックスタンダード上場のように新規性高く、革新的な技術というよりかは保守的なイメージ。
上場後はこれまでの導入してきた企業へのサポート力を高めていきそう。

成長の期待感は生まれにくいが、ジリジリと成長を続ける手堅さの魅力はありそう。
案外、短期では厳しい株価になることが多い系統の銘柄だと考えているがどうか？

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

SBI証券主幹事案件でも手堅い系になる。
業種にしてはジャスダック上場など少し地味感もあるので、上場ラッシュ中では初値で割引が必要。

それでも全体のIPOスペックを通して特に文句はなく、
まずは公募株のゲットを目指し、後は初値が予想よりもしっかりしてくれることを祈りたい。

SBI主幹事ということでセカンダリーで妙な値動きのマネーゲームの可能性もあるが、
なかなか難易度の高いものになりそう。やはり主幹事から公募株ゲットが焦点。

全体考察
総合得点は7点で、私のBBスタンスはB評価です