ヴィス(5071)のIPO新規上場情報

3月17日に上場するドラフトと同じ空間デザイン（オフィスデザイン）業。セクターはやはり建築業。
吸収規模など本当に似通ったIPOが同じ月に2つ出てくるイメージ。

綺麗なオフィスデザインは流行りというか、企業の設備投資先になりやすい。

業績は増収増益継続中。想定価格に割高感もない。

悪くない銘柄としてドラフト(5070)と同じレベルで評価されるか？

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

流行りのデザイナーズオフィス事業だが、セクターは建設業で地味系IPOの分類。
3月の上場ラッシュの中では注目度は薄くなりそう。

不安定な地合いには影響されやすそうなタイプ。

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2020年3月度、単体予想EPSは78.16円。
想定価格820円から計算される予想PERは約10.49倍。

成長は止まる予想だが、それでもここ最近の伸びを考慮すれば割安設定。
ただ、割安感で買われるような時期ではないだけに、ここは初値にプラス評価しづらい。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約18.3億円（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO。
上場市場は東証マザーズ。主幹事は大和証券。

公募売出比は２：１で公募が多い。オファリングレシオも標準範囲内。

ベンチャーキャピタルからの出資は見当たらない。
ストック・オプションの未行使残は全て行使可能期間に入っていて28万株弱ある。

ロックアップのカバー率は高いが条件が1.5倍解除なので、1.5倍のラインは上値目処として意識づけされやすい。

本来なら需給面で問題のない内容だが、売りが売りを呼ぶ展開の場合は苦戦する可能性も。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

デザイナーズオフィスの需要は高く、働き方改革も連想されてこのところ需要は高く推移している。
大阪本店だが、ベンチャー系のオフィスを筆頭に実績を積み重ねているのも好感。

個人的には魅力を感じているが、初値視点で見ると苦戦しそうなのが残念。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

セクターは建設業でも、手掛けているのが空間デザインという付加価値なので、
やや新規性もある事業をしていると感じる。
通常期のIPOならロックアップ解除の1.5倍まで文句なしに押せそうだが、上場ラッシュに新型肺炎の地合い不安定な部分が災いそう。

上場日は3月後半週の単独上場。春休みシーズンに入っていて各種イベントの自粛ムードがどの程度通常化しているか？
新型肺炎の影響の見通しさえ見えていればというところ。

3月IPOの結果が厳しいので、評価自体はワンランク下げるがリスク承知で申し込んでみたい銘柄。
 
全体考察
総合得点は5点で、私のBBスタンスはC評価です