串カツ田中(3547)のIPO新規上場情報

大阪のソウルフード「串かつ」「かすうどん」のフランチャイズ経営。昨年度100店舗出店。関西圏には少なく、むしろ関東や海外などに積極的。

IPO的にはマザーズ・小売でホットランドなどのような感じで見られるか？やや値嵩、ロックアップ解除で注意と目論見書にも書いてある。

株主優待も既に発表。100株で3000円相当の食事券。

１．注目度…全般的なＩＰＯとしての注目

居酒屋小売チェーン店運営は、消費者にも馴染み深いので多少の注目度はありそう。
ただ、まだ店舗数は拡大途上で少ないため、そこまでの知名度はない。

低価格帯の大阪ソウルフードが全国で流行るかどうか？

２．割安性…ＰＥＲ，ＰＢＲなど財務情報、価格設定から

2016年11月度の単独予想EPSは195円。
想定価格3,610円から計算される予想PERは約18.51倍。

比較対象で考えると予想PER20倍程度が妥当評価？
ただし、現在業績伸び盛りなので、伸びしろを考えるともっと評価できそう。

３．規模…吸収金額と市場、売り圧力関係

吸収金額は約15.4億円（想定価格ベースOA分含む）の中型IPO、
上場市場は東証マザーズ市場で主幹事は大和証券。

公募売出比は公募が2倍程度多い。

ベンチャーキャピタルからの出資は見当たらない。
ストック・オプションは行使価格が安いが、株数は多くなく1年程度は行使期間に入らない。
上場後すぐに意識されることはなさそう。

若干気になるのが3社同時上場で、吸収金額が大きめなところ。
それほど初値高騰といった買い需要とはならなさそうな予感。

４．業種…人気化しそうな業種か？魅力があるかなど

IPOでは小売り居酒屋チェーンに関してはそれほど初値が伸びないことが多い。
ただすでに株主優待を発表しており、優待ファンなど上場してファン層が増えていく成長余地がある。

個人的には「串カツ」単一で、いつまでも業績や店舗拡大になる気もしないが、
とりあえずの上場直後は期待したい。

５．評価…総合的評価や特記的事項を含める

気になる点は、やはり3社同時上場の中で外食小売と業種で見劣りしながら吸収金額が大きいという点。
これをクリアするほどの人気はあると思いたいが、値嵩なだけに予測が外れた時のダメージは大きい。

期待の株主優待はすでに発表済みで100株で3000円相当の食事券となる模様。
あまり優待利回りは高くないが、これ以上高くなればさらに優待株としても買いにくくなる。

初値高騰とは言いがたいが4,000円～5000円ぐらいに落ち着きそうな銘柄。
ただ、上限3,900円で決まるとすれば4000円じゃ寂しいですね。1枚10万ぐらいは行きたいか？
参考資料として同じ大和証券主幹事の鳥貴族（2014年7月上場）は公開価格2800円に対し、6180円の値が付いた。
話題性が勝負になりそうな気がする。

全体考察
総合得点は7点で、私のBBスタンスはB評価です